AIエージェントの時代に、会社をどう動かすか。まず自社の経理から作りはじめました

2026/10/13

そのほか
開発中の経営コックピットの画面。売上、純利益、現預金などの数字のカードが、1つの画面に並んでいる

AIエージェントが、仕事の一部を担うようになってきました。そうなると、会社の経営と運用は、どう変わっていくのでしょうか。私たちUNIQUEXは、これまでのやり方を少し手直しするだけでは足りず、根っこから考え直す時期に来ていると感じています。

私たちが思い描いているのは、こんな姿です。会社の状態が1か所に集まっていて、人はそれを見て判断することに集中する。毎回くり返す作業は、エージェントが引き受ける。この記事は、その姿に向けて、自分たちの会社で作りはじめたしくみのお話です。

左に、会計・納付・契約・人事・給与がばらばらに置かれ、右に、会社の状態が1か所に集まり、人が判断しエージェントが反復を担う様子を、矢印でつないだ図

まず、身近な困りごとから

小さな会社の経理は、会計サービスのおかげで、ずいぶん楽になりました。それでも、「いま、会社はどうなっているのか」を知りたいとき、いつも少しだけ、遠回りをしている気がしていました。人が判断するための材料が、そろっていないのです。

数字は会計サービスの中に。納付の期限は、別の表に。契約の更新や、人のことは、また別の場所に。どれも大切な情報なのに、ばらばらの場所にあって、全体を1か所で見渡すことができません。

自分たちで作ってみようと思ったわけ

それなら、会社の基幹を1つで担うしくみを、自分たちで作ってみよう。エージェントが働く土台も、状態が1か所に集まっていてこそ、整うはずです。私たちはそう考えました。まずは、いちばん身近な経理から。そこから、納付、契約、人事、給与と、少しずつ広げていくつもりです。

正直に言うと、迷いました。経理は、間違えられない仕事です。慣れ親しんだ会計サービスがあるのに、わざわざ自分たちで作る必要があるのか、と。それでも、自分たちの会社で毎日使うものを、自分たちの手で作ってみたかったのです。

開発を始めたのは、6月のことでした。最初に動かしたのは、案件から請求、経費、仕訳、そして月次の試算表までが、ひとつながりに流れていく部分です。

いまの帳簿を、そっと引っ越す

次に取り組んだのは、いま使っている会計サービスから、帳簿をお引っ越しするための道具でした。経理のデータは、1件の間違いも許されません。だから、移し方には、とても気を使いました。

まず、帳簿は一切変えずに、結果だけを確かめます。借方と貸方の合計が合っているか、対応づけられない科目はないか。それを目で見て確かめてから、はじめて本番の取り込みに進みます。そして、その本番の操作は、人間の管理者だけができるようにしました。

取り込む前の確かめの画面。取り込む仕訳の数や、借方と貸方の合計が合っていること、対応づけられない科目がないことが、順に並んでいる

大事なところは、機械に任せきりにしない。迷ったときは、いつも、そちらに倒すことにしています。

数字が、1つの画面に並んだとき

10月に、経営の数字を1つの画面にまとめました。売上、純利益、現預金。まだ入っていないお金や、これから払うお金。事業ごとの指標。これまでは、あちこちを開かないと見られなかったものが、ひと目で並んだ画面を見たときは、思わず、「ああ、これが見たかったんだ」と思いました。

仕訳の一覧も、期間や科目で絞り込めて、承認や取り消しの操作まで、同じ画面でできます。毎日の経理が、少しだけ、手になじむ道具になってきました。

仕訳の一覧の画面。期間や勘定科目での絞り込みの下に、確定した仕訳が並び、それぞれに取り消しの操作がついている

すぐに乗り換えず、1年は並べて使う

できあがったら、すぐに会計サービスをやめるのかというと、そうはしないことにしました。1年は、いまの会計サービスと、私たちの作るしくみの両方で記帳して、お互いの数字が合っていることを確かめながら進めます。どちらで作った仕訳も、もう一方へそろえる設計です。

少し遠回りに見えるかもしれません。でも、会社のお金の話ですから、安心して切り替えられるまで、手をつなぎながら進むほうが、私たちらしいと思っています。この設計は、10月11日に書き上げて、いまは、承認を待っているところです。

これから

経理の次は、納付や届出、契約、人事、給与、そして事業の見通しを考えるシミュレーションへ。会社の仕事が、1つの場所でつながっていくように、少しずつ広げていきます。

同じように、小さな会社で経理や総務をしている方に、ひとつだけお伝えしたいことがあります。「会社のことが、1か所で見えたらいいのに」と感じたなら、その感覚は、きっと大事にしていい気持ちです。私たちも、その気持ちから始めました。途中経過は、またここでお話しします。

※ 画面の画像は、すべて架空のデモ用データ(「サンプル商事株式会社」)で撮影した、開発中のものです。左上の「Ledger」は開発中の表示名で、このしくみの名前(仮称)も、これから変わることがあります。この記事では、実際の金額や、仕事の成果の数字は扱っていません。

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